"地中海"という言葉を聞くと、フランスの哲学者ジャン・グルニエがギリシアで考察した次の章句が思い出されます。
地中海人だった彼はアルジェ大学の教授のとき、アルベール・カミュの師でもありました。
「私はといえば、光がただちにためらいもなく与えられるような国しか、照らしだされるやいなや風景が水晶の盃に浸るように見える国しか好きになれない。
自然が半睡の状態でけだるくぐずついているあの寒い朝は好きでないし、もう好きになれない。
そうした朝はたぶん労働には適しているだろうが、幸福の敵であろうことは確かだ。
並の力を出すだけで、私たちの欲求を満たすあの幸福を与えてくれるのは、地中海だけなのだ」
その地中海の旅はまずキクラデス諸島から。
なぜなら、ミコノスを訪ねずしてギリシア旅行はなしとさえいわれるからです。
愛らしい風車、2軒にひとつといわれるほど数多い小さな礼拝堂、そして狭い通りとそれを囲む家々。
ミコノスは白の幻想で旅人を迎えます。